「怪しい」と感じたら?不審者対応の判断基準と警察への伝え方を解説
街や自宅の近くで「なんか怪しい…」と感じたとき、
通報していいのか迷って動けない人は多いです。
判断が遅れるほど、被害の芽を見逃すことも。

え、怪しかったら即110でいいの?言い方わかんない〜!

迷ったら、まず安全確保。特徴は“行動”中心に覚えると伝えやすいですよ^^
この記事では、不審者対応の判断基準と、
警察に伝えるべき要点を具体的に整理します。
不審者とは?よくある特徴と見分け方
「不審者対応」で困るのは、相手が本当に危険なのか確信が持てない瞬間です。
防犯の現場では、服装や見た目よりも「行動」と「状況」を手がかりに判断します。
ここでは、不審者の捉え方と、見分けるための具体的な観察ポイントを整理します。迷ったときに思い出せるチェック軸を持っておくと、通報や周囲への共有が一気にラクになります。
「不審者」の定義と誤解しやすいポイント
不審者は、特定の服装や年齢で決まるものではありません。大切なのは、周囲の安全を脅かす可能性がある行動をしているかどうかです。たとえば、同じ場所を何度も往復する、子どもに執拗に話しかける、建物の死角を確認する、といった動きが重なると危険度が上がります。
一方で、単に道に迷っている人や、待ち合わせで立ち止まっている人を「不審者」と決めつけるのは避けたいところです。誤解を減らすには、次の視点が役立ちます。
- 行動が不自然に継続しているか(数分〜十数分)
- 周囲の人や建物を「観察」している様子があるか
- 目的が見えない、説明がつかない動きがあるか

人は見た目で判断しがちですが、防犯では“何をしているか”が最重要です
不審な行動パターンの例(うろつく・覗く・つきまとう)
不審者対応の相談で多いのは、次のような行動です。1つだけでは弱くても、複数が重なると注意度が上がります。
- うろつく:同じ区画を行ったり来たりする、目的地が見えない
- 覗く:住宅の窓、駐輪場、車内、施設の出入口を覗く
- つきまとう:距離を保ちながら同じ方向へ付いてくる
- 待ち伏せ:物陰や車の陰で、人が通るタイミングを見ている
- 声かけ:特に子どもに対して、理由の薄い話題で近づく

うろうろしてるだけでも、なんかイヤ〜ってなる時あるよね!
服装や持ち物で判断しすぎないための注意点
黒い服、帽子、マスク、リュックなど、見た目だけで怪しいと感じることはあります。ただし、季節や仕事、体調で普通にあり得る要素です。見た目は補助情報として扱い、優先度は下げます。
判断のコツは、見た目ではなく「不自然な一致」を探すことです。
- 暑いのに長袖で顔を隠している、など状況とのズレが大きい
- 人の流れに逆らって建物ばかり見ている
- カメラやスマホを向ける対象が不自然(窓、郵便受け、子ども)
このように、状況と行動が噛み合わないときに警戒度が上がります。
子ども・女性・高齢者を狙う“声かけ”の典型例
声かけは、不審者対応で特に注意したい接近パターンです。断りにくい言い方で距離を詰めるのが特徴です。
- 「お母さんの友達なんだけど…」
- 「道教えて。こっち来て」
- 「落とし物したよ、見て」
- 「お菓子あるよ」「猫見に行こう」
声かけがあった時点で、子どもには「返事しない・近づかない・その場を離れる」を徹底させます。大人は、声をかける側の立場になっても、子どもに近づきすぎない距離感を意識するとトラブルを減らせます。
車・自転車を使うケースの見分け方(停車・徐行・待ち伏せ)
車や自転車が絡むと、被害が拡大しやすくなります。特に徐行や停車を繰り返すケースは注意が必要です。
- 住宅街でゆっくり走り、何度も同じ場所を通る
- 子どもの近くで停車し、窓を開けて話しかける
- 進行方向を変えて付いてくる
- ナンバーが見えにくい位置に止めている
可能なら、車種、色、ナンバーの一部だけでも記録できると、通報の精度が上がります。無理に近づいて確認しないことが大前提です。
「怪しい」と感じた直感を軽視しないチェックリスト
直感は当てにならないと言われがちですが、防犯では有効なセンサーになることがあります。違和感を言語化できるよう、簡易チェックリストを持っておくと判断が速くなります。
- 目的が見えない動きが続いている
- 人の少ない場所、死角、出入口付近に執着している
- こちらの動きに合わせて距離を詰めたり変えたりする
- 子どもや弱い立場の人に接近している
- 撮影、覗き、触れるなどの行為が疑われる
2つ以上当てはまるなら、距離を取り、周囲に知らせる方向へ動くのが安全です。
通報すべきか迷ったときの判断基準(危険度の目安)
「通報したら大げさ?」と感じてしまうのが一番の壁です。不審者対応で迷ったら、危険度を3段階で考えると行動しやすくなります。
表:不審者対応の判断目安
| 危険度 | 状況の例 | 取る行動 |
|---|---|---|
| 低 | うろつき程度、目的不明だが危害は不明 | 距離を取る、周囲に共有、管理者に連絡 |
| 中 | つきまとい、覗き、子どもへの執拗な声かけ | その場を離れる、110または相談窓口へ連絡 |
| 高 | 追いかける、腕を掴む、侵入を試みる、刃物などの恐れ | 110番、助けを求める、避難・施錠 |

“迷う状態”は情報が足りないだけです。安全を優先して相談すると、結果的に地域の抑止になります
不審者を見かけたときの基本対応(近づかない・離れる・知らせる)
不審者対応は、相手を取り押さえることではありません。一般の人がすべきことは、安全を確保し、被害を防ぎ、必要なら警察や周囲につなぐことです。ここでは、現場で迷わないための基本動作を3つに分けて解説します。大人も子どもも、同じ原則で動けるようにしておくと安心です。
安全確保の基本:距離を取る・退路を確保する
最優先は、自分と周囲の安全です。相手を観察するために近づくのは危険です。距離の目安は、相手が走ってきても避難できる範囲を確保できることです。
- 距離を取る(最低でも数メートル以上、可能なら視界外へ)
- 死角に入らない(路地、階段、駐車場の隅などは避ける)
- 退路を作る(店、交番、人の多い場所に近い側へ移動)
- 1人で対応しない(可能なら複数人で、安全な位置から様子を見る)
自宅周辺なら、建物内に入り施錠する、管理人室へ向かうなど、守れる場所へ移動します。
周囲に知らせるコツ(大声・周囲の大人・店に入る)
不審者対応で効果が高いのは、「人目」を増やすことです。相手に見られている、記録される、という状況は抑止になります。
- 近くの店やコンビニに入ってスタッフへ伝える
- 大人がいる方向へ移動し、状況を短く共有する
- 子どもなら「たすけて!」と大声、または防犯ブザー
- SNSでの拡散は後回し(まずは安全と公式連絡)

コンビニって助けてくれるんだ!ぼくも困ったら入る〜!
その場でできる情報整理(特徴・場所・進行方向)
警察に伝える情報は、完璧でなくてOKです。大事なのは「いつ・どこで・何が・どっちへ」です。スマホのメモでも十分役に立ちます。
- 発生場所:目印(店名、交差点、建物)
- 時間:何時ごろ、何分前か
- 行動:声かけ、つきまとい、覗き、追跡など
- 相手の特徴:性別、年齢層、身長感、服の色、髪型
- 移動手段:徒歩、車、自転車
- 進行方向:北へ、駅方面へ、など
写真や動画は、撮れれば有効ですが、近づいて撮るのは避けます。安全な場所から、無理のない範囲で行います。
子どもを守る不審者対応(通学路・公園・習い事)
子どもに関わる不審者対応は、「子どもが自分で逃げられる」仕組み作りが鍵です。大人が毎回そばにいられるわけではないからこそ、行動ルールと環境整備が重要になります。ここでは、家庭でできる教え方と、通学路や習い事での具体策をまとめます。
子どもに教える合言葉(いかのおすし等)と注意点
有名な合言葉は便利ですが、丸暗記だけでは動けないことがあります。合言葉の意味を、短い行動に落とすのがポイントです。
- いか:ついていかない
- の:車にのらない
- お:おおごえをだす
- す:すぐにげる
- し:しらせる
注意点は、「知ってる人でも油断しない」ことです。友達の親、近所の人を装うケースもあるため、「親に確認できない誘いは断る」を基準にします。
通学路・公園での大人の見守りポイント
見守りは、ただ立つよりも「死角を減らす」意識が効果的です。
- 曲がり角、通学路の抜け道、人気のない区間を重点的に見る
- 公園ならトイレ周辺、植え込み、駐輪場などを意識する
- 子どもに声をかける大人がいたら、距離を取りつつ状況確認する
- 地域で情報共有し、同じ人物の目撃が続く場合は警察へ相談
防犯カメラがある場所では、どこに設置されているか把握しておくと、いざというときに映像確認の相談もしやすくなります。
習い事の送迎で気をつけること(待ち合わせ・帰宅導線)
習い事は、待ち時間や帰宅ルートが狙われやすいです。ルールを決めておくとリスクが下がります。
- 待ち合わせ場所は明るく人目のある場所に固定する
- 送迎が遅れる時の連絡手段を決める(誰に、どこで待つか)
- 帰り道は複数ルートを把握し、状況で変えられるようにする
- 子どもだけで駐車場や裏道へ行かせない
自宅・マンションでの不審者対応(インターホン・訪問・玄関)
不審者対応は外だけの話ではありません。訪問や共用部での接触は、日常に紛れ込みやすく、判断が遅れがちです。特にインターホン対応を間違えると、玄関先で距離を詰められてしまいます。ここでは、家庭でできる基本ルールを整理します。
インターホン対応の鉄則(ドアを開けない・身分確認)
原則はシンプルです。インターホンが鳴っても、身元が確認できるまでドアを開けません。
- 名乗らない相手には応答しない、または短く要件確認だけする
- 「今出られません」で切る選択肢を持つ
- カメラ付きなら、顔だけでなく背後や手元も見る
- 玄関チェーンは、開ける前提にしない(開けないのが基本)
相手が強引なら、管理会社、家族、警察へ連絡します。
宅配・点検を装う訪問への対応(再配達・管理会社確認)
よくあるのが、宅配や点検を装ってドアを開けさせる手口です。焦らせる言い方をしてくる場合もあります。
- 宅配:不在票で再配達、置き配、宅配ボックスを活用
- 点検:管理会社に確認し、予定がないなら断る
- ガス・電気:公式連絡の有無を確認し、必要なら後日に変更する
「今すぐ必要」と言われても、玄関を開ける理由にはなりません。
共用部・玄関前で不審に感じたときの動き方(管理人・110番)
マンションの廊下やエントランスで違和感があれば、部屋へ向かうより先に安全な場所へ戻る選択も大切です。
- 管理人室、フロント、明るいロビーへ移動する
- エレベーターは無理に乗らない(階段も死角になりやすい)
- 可能なら家族へ連絡し、帰宅タイミングをずらす
- 明確な危険があるなら110番
不審者に声をかけられた/追いかけられたときの対処(具体例つき)
声かけや追跡は、すでに接触が始まっている段階です。不審者対応では、丁寧に対応しようとせず、早く距離を取ることが正解になります。ここでは、よくあるケース別に、言い方と動き方を具体化します。家族で「こう言う」「こう動く」を決めておくと、とっさに動けます。
声かけの典型パターン別の返し方(道案内・落とし物・誘導)
声かけは会話で縛るのが狙いです。返事は短く、体は逃げる方向へ向けます。
- 道案内:「わかりません」+そのまま立ち止まらず移動
- 落とし物:「交番に届けます」+近づかない
- 誘導:「無理です」+人のいる場所へ移動
- 子ども向け:「親に聞いて」+逃げる
子どもには「返事しないで走っていい」を許可しておくと、罪悪感で止まるのを防げます。

“わかりませーん!”って言って、ダッシュが正解ってことだね!
追いかけられたときの逃げ方(人の多い場所・コンビニ・駅)
追いかけられたら、直線で家に向かうのは危険です。家が特定される可能性があります。人のいる場所へ逃げるのが基本です。
- コンビニ、駅、交番、明るい店舗へ入る
- 大通りへ出る、人の多い側へ曲がる
- 防犯ブザーを鳴らし続ける
- スマホで110番しながら逃げる(可能ならスピーカー)
逃げるときは、後ろを何度も振り返りすぎないようにします。転倒リスクが上がるためです。安全な場所に入ったら、スタッフや周囲の大人に助けを求めます。
事後対応:通報・周囲への共有・子どものケア
その場を離れられても、事後対応が重要です。同じ場所で再発を防ぐため、情報を残します。
- 110番または警察相談窓口へ連絡(迷ったら相談でOK)
- 学校、自治会、管理会社などに共有する
- 子どもには「怖かったね」を先に言い、責めない
- 可能なら時系列をメモし、特徴を整理する
子どもが「自分が悪い」と感じると、次のときに言えなくなります。怖かった体験は、安心とセットで言語化してあげると落ち着きやすいです。